こんにちは(*´ω`*)
朝、布団から出るのが辛い時期になりましたね
今日は、子宮蓄膿症になってしまったMIX犬のみかんちゃんの紹介をします。
途中で内臓の写真を載せています。苦手な方は、「画像の表示をしない」に設定することをおすすめします。
10月末、2週間前から食欲がなく、寝てばかりいるようになったという元気の無いみかんちゃんが来院しました
他にも、段差が上がれなくなったり、水をたくさん飲むようにもなったとのこと
みかんちゃんは今年で9歳。避妊手術はしていません。
「水をたくさん飲む」「9歳」「未避妊」・・・・・
この3つでまず最初に疑うのは、子宮のトラブルです
子宮にトラブルがないか、早速超音波検査を行います。
井上院長がみかんちゃんのお腹を検査していくと、膀胱の近くに液体の溜まった袋が映し出されました
しかも、かなり大きい
これは、間違いなく『子宮蓄膿症』です。
では、この『子宮蓄膿症』とはどんな病気なのか・・・?
文字通り、子宮に膿が溜まってしまう病気です。
もともと子宮内は無菌ですが、何らかの原因で子宮の中に細菌が入り込んでしまったり、5〜6歳以上で出産未経験や、長く繁殖を休止している子に発症しやすいと言われています。
細菌感染を起こしているので、体はグッタリ
子宮は腫れ、胃や腸などの臓器を圧迫するため食欲も落ちます
更に、他の病気が隠れてないか血液検査も行います。
おやつが大好きなみかんちゃん、若干肝臓の数値が高めでしたが、今回の体調不良の原因には関わっていませんでした
原因が特定できたので、治療を開始です!
子宮蓄膿症になった場合、治療の第一選択肢は外科手術で子宮・卵巣を摘出します。
もちろん、手術せずに内科的治療も行えますが、再発してしまい、その度に治療・・・と繰り返していくことになります
当院では、その子の年齢と体調に合わせて、基本的には外科手術をおすすめしています。
みかんちゃんは9歳。まだまだ長生きしてもらわないといけません
井上院長が治療や今後の説明をし、みかんちゃんは外科手術をすることになりました
しかし、細菌感染によりみかんちゃんはグッタリ
約2週間もまともに食べれていないので、この状態で麻酔をかけるのは危険です
麻酔に耐えられるように毎日対症療法を続けたみかんちゃんは、日に日に元気を取り戻していきました
ついに手術です
その前に、正常な時と異常な時の子宮をわかりやすく絵で説明すると

こんな感じです
6.7kgのみかんちゃん(少しぽっちゃりさんです(笑))くらいの子の正常な子宮の太さは、麺で例えると「うどん」くらいです
しかし、みかんちゃんのお腹の中にあった子宮は「アメリカンドッグ」くらいの太さになっていました
摘出した子宮がこちらです
(苦手な方はご注意ください)

パンパンになった子宮の中には、チョコレート色の膿がたくさん入っていました
無事手術を終えたみかんちゃん
もちろん入院です
次の日には元気に散歩に行き、ご飯も即完食
(若干物足りないくらい
)
夕方、飼主さんがお迎えに来ると大喜び
元気に退院していきました
お腹の傷もくっつき、無事抜糸も終了
元気になって良かったね、みかんちゃん

『女の子だから一度は出産させてあげたいから、避妊手術は・・・』という飼主さんは少なくありません。
しかし、出産は簡単なことではありません。
一度の出産を待っている間に、出産適齢期を逃して今回のように子宮蓄膿症になるケースはそこそこ多いです。
避妊手術には、メリット・デメリット両方あります
悩むことも多いと思います。そんな時はいつでも病院にご相談ください
話は変わりますが、今回みかんちゃんの子宮のトラブルに一番に気づいたのは、6月に紹介した、若葉マーク付きの新人スタッフでした
日々成長してくれています
そろそろ若葉マーク取ってもいいんじゃないの〜⁇
(笑)
あ‼長くなりすぎて井上院長をイジるネタが載せられなかった
(笑)